Archive for February 2008

Courgettes, cornichons

自家用の"courgettes"と"cornichons"のタネまきをした。早どり分なのでごく少量である。倉渕では、ウリ科の野菜(露地栽培)のタネまきは4月にはいってからになるのだが、このふたつは比較的、温度要求がひくいので、なんとかなるだろう。でも、あんまり自信はない。農家とはいえ、専門外の野菜についてはけっこういいかげんだったりするのだが、売らないのだから、だれにたいしても責任は発生しない。出荷する野菜だと、「なんとかなるだろう」ではまずいのである。

かんがえてみると、適期にタネまきをすれば、"courgettes"なんか7月から11月まで、うんざりするくらい獲れるし、じっさい、毎年早々に食べ飽きてしまうのだが、やっぱりはやく食べたいのである。われながら、つくづく食い意地がはっていると思う。

Fromageとformaggio

とてもおいしいチーズを手にいれたので、その話を書こうと思ったが、まきもの屋はあんまりチーズにはくわしくないので、チーズがらみのはなしとはいえ、またまた語学ネタになる。何卒ご容赦ねがいたい。

Restaurant

またまたフランス語ネタでご勘弁。「レストラン」という言葉はもともとフランス語である。動詞"restaurer"(修復する/[食事などで]元気をとりもどさせる)の現在分詞が名詞化したものである。だから、"restaurant"というのは、原義に忠実に訳せば、「食事によって元気をとりもどさせる店」ということになる。そもそもこの"restaurant"という語の名詞としての用法は、18世紀だか19世紀に、スープ屋の主人が商品名として「元気回復食」みたいなかんじでつかったのがさいしょだという。それが19世紀のあいだに、「食事をさせる店」の意味でつかわれるようになった。比較的あたらしい語だといっていい。

サヴォイのタネまき

サヴォイの1回目のタネまきである。写真は、「ニュース」のページに掲載したレタスのタネまきの様子とほとんどおなじでみためある。絵としては非常につまらないが、農業とはそんなものなのである。

サヴォイ・キャベツ、学名"Brassica oleracea var. sabauda"、フランス語では"Chou de Milan"、イタリア語では"Cavolo verza"、英語では"Savoy Cabbage"である。和名は「縮緬甘藍」。ちなみに、日本でふつうに「キャベツ」といっているものの学名は"B.O. var. capitata"である。また、さいきんは日本でも、どういうわけか直売所アイテムとしてすこし人気がでてきた様子の「黒キャベツ」はサヴォイの非結球種といってもいいほど葉質がよくにているのだが、学名だと"B.O. conv. acephala, subvar. Palmifolia"となる。フランス語だと"Chou Palmier"という。「黒キャベツ」という日本での名称はイタリア語の"Cavolo nero"の直訳からきているのだろう。

農産物取り込み詐欺

2008年2月25日付の報道から。全文引用する。

農産物取り込み詐欺6000万円、ネット公開の農家標的
 インターネットで情報を公開している有機栽培農家などに電話し、少量の取引で信用させた後、大量注文して代金を踏み倒す取り込み詐欺被害が、33道府県で63件あることが、日本農業法人協会と読売新聞の調べでわかった。被害総額は約6000万円で、鹿児島、福岡両県警は悪質な詐欺事件とみて捜査している。
 同協会が、加盟する約1700の農業法人に疑わしい電話注文などについてアンケート調査したところ、熊本、新潟、秋田、富山など30道府県で53件(総額約5500万円)の被害が出ていた。読売新聞の調べでも、福岡、鹿児島など4県で計10件(約500万円)の被害が確認された。
 被害は2003年ごろから出始め、06年に12件、07年は29件と急増。農産物別では米20件、果物類12件、肉・卵8件など。最も被害額が大きかったのは京都府の茶業者で、04年に1200万円分をだまし取られた。400万円近くだまし取られた熊本県の農家は廃業に追い込まれた。
 手口は有機栽培農家などに、東京の食品加工業者などを名乗る男から「ホームページを見て知った」「品評会で拝見した」と電話がかかり、「まずサンプルを送ってほしい」と少量の取引をして信用させる。その後に大量注文して品物を受け取るが、「会社が倒産した」などとして代金を踏み倒す。
 農産物の送り先として指定される住所の大半が東京都内で、社名は異なるが手口が似ていることから、両県警は同一グループの可能性もあるとみている。
 同協会によると、最近は20万〜30万円といった小口の注文を重ねる手口が多く、農家の泣き寝入りを狙っているとみられる。(2008年2月25日03時11分 読売新聞)

野菜の旬

レタスやキャベツというのは、市場レヴェルでは旬のない野菜になってしまっている。そういうものを栽培していて、こんなことを言うのもなんだが、野菜の使い手のひとたちには旬をたいせつにしてほしいと思うのである。

サニーレタス

フランス、イタリアには"サニーレタス"はない。似たものはたくさんあるが、日本の"サニーレタス"とおなじものはない(はず)である。(はず)なんて書きかたをするのは、日本の種苗メーカーの製品がけっこうヨーロッパやUSAで販売されているからである。絶対にない、と言いきることはできないのである。

Épinard

Épinard: ホウレンソウのことである。写真はぜんかい紹介したLe Guide Clause Vilmorinのホウレンソウのページである。クリックするといつものように拡大するが、こんかいはちょっと大きなサイズにしてみた。でも本文を読むのはむずかしいかも。

Le Guide Clause Vilmorin

フランスの老舗種苗メーカーによる「ガーデニング大全」みたいな本の最新版である。プロむけの専門書ではない。園芸愛好家むけの本である。でも、どうしても欲しくて、出版まえから予約していたのが今日とどいた。オールカラー、719ページ、写真満載である。ちなみに、ガーデニングの基礎からはじまって、野菜以外の花、庭木、果樹なども収録されている。とても読みごたえがありそうだが、パラパラとながめているだけでもたのしい。

ベビーリーフ

まきもの屋からの提案。ベビーリーフをつくってみてはいかがだろうか。あたりまえのことだが、ベビーリーフは摘んですぐがいちばんおいしい。栽培はさしてむずかしくないと思う。ウデが上がると、株間、肥料や水の加減で、ある程度までなら味のコントロールもできるようになる。

べつに西洋野菜を普及させたいわけじゃない

20年くらいまえとくらべると、イタリア料理店、フランス料理店の数は飛躍的に増えた。イタリア、フランスで修行をしてきた料理人さんもたくさんいる。トレヴィスがサラダにはいっていることなんかもはやめずらしくもない。ずいぶんと状況がかわったな、と思うのである。でも、あまり日本で知られることのなかった西洋野菜を「新野菜」として普及させようと、レシピつきでキャンペーンしようなんてまず思わない。極端な言いかたをすると、人間、すでに知っているものしかこれから知ることはないのである。先日書いたトピナンブールの食べかたなんか、ほとんどのひとには意味不明だと思う。そんなことは百も承知なのである。もっとも、いまのところ苦情もないので、書きなおすつもりもない。

レタスのはなし

まえに書いた文章の再録です。

レタスは和名「ちしゃ」、漢字で書くと萵苣であるが、語源は「乳草」(ちちくさ)だそうな。畑でレタスを収穫するとき、切りくちから白い汁がでる。これが名前の由来というわけだ。イタリア語では"lattuga"(ラットゥーガ)、フランス語では"laitue"(レチュ)であり、それぞれの語源は"latte"(ラッテ)、"lait"(レ)である。カフェ・ラッテやカフェ・オ・レで知られているように、ミルクのことである。「チシャ」という和名は、明治のころに外国語から直訳したというわけではない。掻きチシャという種類が平安時代から栽培されていたというはなしである。日本へは中国経由ではいってきたのだろうから、洋の東西でまったくおなじ発想なのもうなずける。

イタリア語でたまごは…

ふたたび、たまごの小ネタである。フランス語のネタよりもさらにいっそうつまらないのでご勘弁。イタリア語でたまごは"uovo"という。男性名詞である。複数形は"uova"、女性名詞である。複数形のくせに、一見、女性名詞単数形のようだからやっかいである。イタリア語は形容詞も男性・女性、単数・複数で 変化するから、注意しなければならない。よく似たものに、「唇」"labbro / labbra"がある。

トピナンブール

"Topinambour":和名キクイモ。イヌリンを多くふくむ健康野菜として知られている。まきもの屋もときおり食べるが、まず栽培する気にはならない。なにしろ家のそばにうんざりするほど自生しているからである。フランスの伝統的な食材で、救荒作物としてむかしはよく食べられていたそうだ。

スナックエンドウ(笑

ただしくは英語で"sugar snap peas"という。もともとUSAで開発されたものだから、英語でいうのがいいだろう。なかの豆がおおきくなっても、さやがやわらかくて 糖度のたかいものである。ゆでてタテに割ったものは見ためもいいから、料理専門誌でもつかわれているのをちょくちょく目にする。 たしかに甘くておいしいんだが、風味がちょっと物足りないなぁ、と思うのはまきもの屋だけであろうか。 ちなみに、エンドウ豆というのは、若どりで「さや」を食べるもの、いわゆる「グリーンピース」、乾燥豆にするもの、で品種がちがう。

おとなの食育

「食育」ということばはあんまり好きじゃないんだが、食べものにたいする知識と体験を充実させることはもちろん大賛成である。で、いっぱんに食育というと対象が子供ということになりやすいが、じっさいのところ、おとなのほうが「食育」のひつような人はおおいんじゃないか。

2chの書きこみから

2chってけっこう悪く言われることも多いのだが、この書きこみには感心した。

大昔は、俺は馬鹿だから農業しかできないって自虐的な奴居たんだが
今は、馬鹿で農業なんてやったら即刻潰れるよね
頭が良くて、生産に関して天才じゃなきゃ生き残れない
ポジティブリストなんて、輸入品向けの毒除けなんだよね
日本のプロ農家はほぼ普通物しか使ってないし
農薬で1袋1万円とか1本9千円とか、信じられないくらい高い物を使ってるし
残留農薬の問題を起こすなんてのは、やっすい有機燐や有機塩素を使うような
古い時代の農家だけだよね

洗剤で野菜を洗うだと!?

中国製毒ギョウザのおかげで、どうもおかしなものがはびこりつつあるらしい。以下は2008年2月7日の時事通信の配信記事「ギョーザ手作り器」の注文殺到=野菜用洗剤も売れ筋に−中毒事件で」から一部を引用する。

ホッキ貝の貝殻を砕いた焼成パウダーをボウルに溶かし、食材を5−10分浸して使用。残留農薬や大腸菌の除去効果が高いとされ、「取れたてのシャキシャキとした食感が一段と増す」(宮崎県の飲食店)のが特徴とされる。

フランス語でたまごをかぞえる

知人がBLOGでたまごのはなしをしていたので、ふと、母親がこどもにたまごの数えかたをいわせるというフランス語の笑いばなしを思いだした。フランス語をご存知でないかたには何がおかしいのかさっぱりというたぐいのものなので、どうかご勘弁。

穴の開いた白菜や曲がったキュウリでも減農薬野菜のほうがいい(笑

タイトルはきょうの2chのスレッドのなかから。ちなみに、「(笑」はまきもの屋がつけくわえた。さて、こういうふうに思っているひとっていまだに多いんだろうか。わかりやすいところでキュウリのはなしから。まきもの屋はキュウリは専門外だが、この程度の「毒電波」には常識で対応できる。

野菜本来の味(笑

よく有機、無農薬関係のひとがつかう表現である。まきもの屋は農協の有機部会に所属しているので、あまり批判めいたことを言うつもりはない。まきもの屋もかりぎなく「有機」にちかいやりかたをしている。とにかく「おいしい」野菜をつくるのがつねに目標である。が、ぜったいに「野菜本来の味」なんてことは言わない。WEBでよくいわれている「スイーツ(笑」みたいなものだからだ。

ロイツマ・ガール

Youtubeから。おもしろいので載せておく。

もともとはFlashページ。しばらくまえにWEBで流行ったらしく、いろんな映像をつけたヴァリエーションがある。それをまとめたものもある。音楽じたいはフィンランドのLoitumaというグループの"Ievan Polkka"。

Javel

ちょっとまえにみつけた、フランス語の家庭菜園サイトのポワロー栽培のTipsのページ。ほほえましいのもいろいろあるが、ムシよけに苗を"javel"の液につけるとか植えたあとのポワローにかけるなんて物騒なのがあっておどろいた。"javel"というのは次亜塩素酸のことである。かんたんにいうとキッチンハイターみたいなものだ。ぜったいに日本ではマネしてはいけない。農薬取締法違反になる。家庭菜園でもダメである。

思いおこすに、フランス人というのはぜんたいに掃除なんかで"javel"をよくつかう。床そうじに、"javel"をまいてモップで拭くというかのばしているのは公共施設なんかでもよく見かけた。たしかに除菌にはなるだろうが、そんなやりかたじゃ汚れはおちないだろうに…。だいたい、ポワローについては、こんなものより、農薬をただしくつかったほうが効果があるはず。そのほうが「安全」なことはいうまでもない。

野菜の需給調整

2008年2月1日づけの農水省発表で、九州のダイコンとハクサイの需給調整をおこなうという。 「もったいない」だのなんだのという「消費者」のかたがたからの苦情をうけて、露骨に産地廃棄せずに「新規用途への利用、輸入野菜の代替、飼料、肥料などへの有効利用を図る」ということである。ようするに供給過剰による出荷調整である。