サヴォイのタネまき

サヴォイの1回目のタネまきである。写真は、「ニュース」のページに掲載したレタスのタネまきの様子とほとんどおなじでみためある。絵としては非常につまらないが、農業とはそんなものなのである。

サヴォイ・キャベツ、学名"Brassica oleracea var. sabauda"、フランス語では"Chou de Milan"、イタリア語では"Cavolo verza"、英語では"Savoy Cabbage"である。和名は「縮緬甘藍」。ちなみに、日本でふつうに「キャベツ」といっているものの学名は"B.O. var. capitata"である。また、さいきんは日本でも、どういうわけか直売所アイテムとしてすこし人気がでてきた様子の「黒キャベツ」はサヴォイの非結球種といってもいいほど葉質がよくにているのだが、学名だと"B.O. conv. acephala, subvar. Palmifolia"となる。フランス語だと"Chou Palmier"という。「黒キャベツ」という日本での名称はイタリア語の"Cavolo nero"の直訳からきているのだろう。

このサヴォイ、近年は国内でもいろんなところで栽培にとりくんでいるようである。が、どうも国産は輸入モノとくらべて品質評価がひくいらしい。ここはひとつ、高品質のものを6ヶ月にわたる長期出荷しなければ、「まきもの屋」の名に恥じようというものである。いままでは自家用でしか栽培していなかったのだが、ことしは出荷を前提に栽培することになる。

が、ちょっと心配なことがある。フランス、イタリアではごくごく一般的な野菜で、フランス語でたんに"Chou"というとサヴォイのことを指し、生食用のものはわざわざ"Chou blanc"というくらいである。にもかかわらず、日本のフランス料理、イタリア料理業界ではあまりよく知られた食材ではないようなのだ。

レストランで使ってもらえなければ、こういう西洋野菜というのは、まず需要が期待できないのである。加熱調理が前提となるが、じっくりと火をいれたほうがおいしい。サッと炒めるような調理には向いていない。そんなわけで、調理法をよく知らないかたがたにはあまりおすすめできない野菜なのである。

団体さん御用達の旅館の朝食のサラダにトレヴィスがはいっているご時世である。あんがい、じわじわと人気がでてくるかもしれない。が、生産コストがものすごくかかるので、けっして安くはできないという難点がある。ふつうのキャベツとおなじ値段になるくらいなら、ふつうのキャベツをつくったほうがいいのである。そのあたりは、使い手のかたも、流通関係のかたも、よく理解していただきたいものである。

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