イタリア語で「パパ」の複数形は?

つまらぬ語学ネタをひとつ。

イタリア語の名詞は単数形と複数形が、男性名詞だと"-o"→"-i"、 女性名詞だと"-a"→"-e"がほとんど。"-e"→"-i"というパターンもあるけど。

で、まずは男性名詞のばあいだと、"cavolo"(キャベツ)→"cavoli"、"pomodoro"(トマト)→"pomodori"といった具合です。女性名詞の例についてはイタリア語の参考書でも見てください。

さて、何事にも「例外」というのはありまして、ローマ法王のことを"papa"(パーパ)といいますが複数形は"papi"(パーピ)です。上に挙げたパターンとちがいますよね。

ここで問題です。"padre"(パードレ=お父さん)の意味の"papà"(パ)の複数形は? 「パピ」? それとも「パペ」?

こたえは「そのまま」。語末にアッチェント(アクセント)があるときは無変化といいうきまりがあるんです。これ、授業の流れのなかだとけっこうおもしろいんでしょうけど、不特定多数の読者を想定して書いてみたらぜんぜんダメですね。せっかく書いたからアップしますけど、つまんなくてゴメンナサイ。

フランス語は名詞の複数形は基本的に「発音はおなじ」(かわるものもけっこうありますが)、綴りは"-s"にするだけ、なんで、それにくらべるとイタリア語はちょっと面倒です。しかも、こういう例外はいくつかありまして、"uovo"(ウオヴォ=玉子)→"uova"なんか有名です。

イタリア語の単数形、複数形は母音そのものが変わるわけですから、まきもの屋の野菜なんか商品名でけっこう悩むことがあります。プンタレッラかプンタレッレか、チーマ・ディ・ラーパかチーメ・ディ・ラーパか、チポロットかチポロッティか。カタカナにしたときにかなり違う印象ですし、イタリア語の文法なんてみなさん知ったこっちゃないでしょうから。

そうそう、産直の「おまかせ西洋野菜セット」でハーブのことを"aromatica"あるいは"aromatiche"と表記しておりますが、これはもちろん"erba aromatica"、"erbe aromatiche"のことですが、"erba"は略しちゃっていいんです。ちなみに、"aromatico / aromatica / aromatici / aromatiche"は形容詞です。男性単数、女性単数、男性複数、女性複数の順です。形容詞は基本的にはこういうふうに変化します。もとの名詞は"aroma"(アローマ=香り)という男性名詞です。複数形は"aromi"ですんで、さきほどの「ローマ法王」とおんなじパターンですね。

まきもの屋はフランス語やイタリア語の「性数一致」にうるさいですが、これって語学の初級じゃないですか。で、初級語学程度の知識をお持ちのかたはそれこそゴマンといらっしゃいます。そのなかには、間違いをみつけたらそれこそ鬼の首でもとったみたいにツッコミを入れる方もけっこうおられるわけです。

フランス料理、イタリア料理をお好きな方のなかには、語学、文化に興味をお持ちの方は多いはずです。もちろん程度の差こそあれ知識もお持ちでいらっしゃる。そういう方々のご期待に沿うよう努めるのも、西洋野菜生産=異国の食文化をあつかう者として仕事の一部と考えております。まぁ、それを商売上の「ウリ」にしているわけですけど。


Posted by makimonoya on 12 October, 2009

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