アリアム・セパ? それともアリウム・ケパ? (しつこく語学ネタ注意)

またまたごめんなさい。フランス語、イタリア語ときて、ついにラテン語ネタです。こんなことばっかり書いていたんじゃお読みくださる方が減っちゃうのはわかってるんですけど、じつはあんまり気にしていません(笑。

野菜も植物ですから「学名」というのがありまして、ラテン語なんですよ。いえ、そのこと自体はいいんです。ただ、学名のラテン語って、日本だとやや英語風に読むのが比較的フツーのようで、たとえば"Pseudomonas"という細菌がいるんですけど、「シュードモナス」といいます。

植物の学名の読みかたをアカデミックに勉強したわけじゃないんで、どうも規則性というか読みかたのルールをよくわかっていないだけなんですが、たとえばタマネギの学名"Allium Cepa"なんかちょっと迷っちゃうんですよね。英語だと"um"の綴りは「アン」や「アム」のようになることが多いですよね。"Umbrella"とか"forum"とか…。ちなみに、フランス語だとこの綴りは「オム」になることが多いですね。"forum"は「フォロム」になります。まぁ、"album"なんかですと「アルボム」「アルバム」両方アリなんですけど。

なので、タマネギですけど、英語風にやるなら「アリアム・セパ」なんでしょうかね? でも、「アリウム」って言いますよね、フツーは。

古典ラテン語の綴りの読みかただと、だいたい「ローマ字読み」なんですけど、"h"は読まない、"y"はちいさい「ュ」みたいな音、"c"と"ch"は[k]、"x"は[ks]といったところが注意するポイントでしょうか。

そうそう、"u"と"v"は区別しないので、"v"は「ウ」になります。"Vinum"(ワイン)は古典ラテン語だと「ヴィヌム」じゃなくて「ウイヌム」みたいな読みかたになりますね。あるいは"via air mail"なんて英語表現がありますけど、この"via"はもともとラテン語で、「ウイア」(道)のことですね。じっさい、"uinum", "uia"の綴りになっているケースもあります。あと、イタリアの高級ブランドでBvlgariってありますよね。この"v"も"u"あつかいですね、現代イタリアの固有名詞だからラテン語じゃないですけど。

意外と"c"がクセモノでして、Cicero(キケロ)なんかわかりやすい例だと思うんですけど。なので、タマネギの"Allium Cepa"を古典風に読むと「アリウム・ケパ」になりそうなもんです。ネット検索するとたしかにあるんですけど、「アリウム・セパ」のほうが圧倒的にヒット数が多いんですよね…。

あるいは、日本の税関のサイトを見ますと、レタスの学名"Lactuca Sativa"は、「ラクトゥカ・サティヴァ」って表記しています。古典風に「ラクトゥカ・サティウア」じゃない。 でも、チコリ類の学名"Cichorium Intybus"は「キコリウム・インテュブス」と古典方式だったりします。

うーん、ようわかりません。上で例にだした細菌で"Pseudomonas Cichorii"(1)は? 「シュードモナス・チコリ」が多いと思うんですよねぇ。古典方式なら「プセウドモナス・キコリイ」なんでしょうけど…。

  • 注1) レタスやチコリ類の「腐敗病」の原因菌。
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