Haricot mangetout

フランス語でサヤインゲンのことである。イタリア語だと"fagiolo mangiatutto"である。緑のを"haricot vert"、黄色のほうを"haricot beurre"という。イタリア語では、あんまり色の区別はしないみたいだが、黄色のほうは "fagiolo burro"という。"haricot vert"の品種は"Fin de Bagnols"というフランスの伝統品種である。"haricot beurre"は"Pencil Pod Black Wax"というアメリカ品種である。

日本では、サヤインゲンは噛んだときに「キュッキュ」というくらいの茹で加減が好まれるが、フランスでは、クタクタになるまで加熱 するのがふつうである。日本の「ケンタッキー」のように太めのものは"étuvé"といって茶色くなるまで蒸気で 蒸したものが、カンヅメや瓶詰めで売られている。"Fin de Bagnols"は日本のインゲンよりもかなり細い段階で収穫する。 柔らかくておいしい。それでも、やっぱりしっかりと加熱したほうが好みではある。

インゲンを生食してはいけない、ということはわりとよく知られていると思う。あるテレビ番組がひきおこした「インゲン豆ダイエット」騒動は記憶にあたらしい。あれは乾物のインゲン豆だったが、程度の差こそあれ、サヤインゲンも生ではよろしくない。これは、インゲン豆にふくまれるレクチンという蛋白質が原因らしい。生の状態ではお腹をこわすだけじゃなく、肝臓や心臓にも悪いという。レクチンは加熱することによって変性し、害があるどころか、免疫機能を活性化させるはたらきを持つようになるという。いちばん確実なのはしっかり茹でることである。炒めるのであれば、下茹でしてからにするか、じっくりと丁寧に炒めるほうがいいだろう。いちど、あるイタリア料理をなのる店で、さっと炒めたサヤインゲンがでてきて、随分と当惑したことがある。さすがに、そっくりそのまま残した。

はなしをもとに戻すと、まきもの屋では、上にあげたふたつの品種は自家採種している。"Haricot beurre"のほうは、来年、市場に出荷できるくらい 栽培してみようかと思っている。もっとも、今年採種できる量では足りないかもしれないので、市場出荷をするなら品種変更もふくめて考えなくてはならないだろう。フランス系の品種をためしてみようか。"Haricot vert"のほうは、市場ではちょっと商品の差別化がむずかしいかも知れない。 とりあえず、自家用とレストランむけの野菜セットの分を栽培するにとどめるつもりである。


Posted by makimonoya on 02 October, 2008

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