貧乏人の夕食
たまには写真つきで今日の献立をさらしてみる。もっとも、せっかく料理したのだからはやく食べたいので、ロクな写真が撮れない。それに、素人だからどうしようもなく盛り付けがヘタである。そのへんご容赦いただきたい。
- 貧乏人のアスパラガス(ソース・オランデーズをつくるのが面倒だから市販のマヨネーズで)
- 絶望のスパゲッティーニ
- フランス産ウズラ(冷凍)とアンデスレッドのパデッラ、ルーコラ・セルヴァチカ添え
- ペコリーノ・ロマーノのスライス
- 紙パック(1.8ℓ)の国内メーカーの赤ワイン
まきもの屋はほんとうに貧乏だから「貧乏人の夕食」なんてシャレにもならないのである。で、たまに気合をいれて料理してこの程度ということになる。材料費はワイン別でひとりあたり500円くらいである。いちばん高いのはウズラ。ブラジル産冷凍丸鶏なんかだったら、150円くらいは安くなる。ひとり350円でつくるんだから、3皿構成としてはかなり貧乏なつくりである。もっとも、野菜を「タダ」としているところがちょっとインチキか(1)。いくらじぶんで栽培しているとはいえ、生産経費だってかかっているし、厳密にいえば帳簿上は「自家消費分」として計上しなきゃならない。
貧乏人のアスパラガスは出荷できなかったもの、いわゆる「はねだし」である。とはいえ、いまどきは本家のアスパラガスよりも高級な野菜になってしまっているのは公然の秘密である(家人がいうには、アスパラガスが安くなりすぎ。まったくもって同感である)。絶望のスパゲッティーニはもちろんカイエンヌをつかった。言っておくが市販の「カイエンペッパー」はカイエンヌとはかぎらないのである。たいていはタカノツメ(あるいはその一族)であることが多い。それはともかく、こういうプリモだったらやっぱりスパゲッティがいいんだけど、DeCeccoのNo.12がさいきん手にはいらないのである。
暗くなるまで畑にいたから段取りがわるく、ふつうだったらウズラをオーブンに入れておいてプリモをつくればいいわけだが、ぜんぶア・ラ・ミニュットになってしまった。そんなわけでウズラは半割りにしてパデッラで。
真っ暗ななかライト片手にハウスでハーブを摘む。イタパセ、タイム、ローズマリー、オレガノ。適当にちぎってウズラに焼き色がついてからフライパンに投入(イタパセは茎だけ投入)。フタをして弱火でじっくり火を通す。けっきょくオーブンをつかってもあんまり時間がかわらないことにあとで気づくのが素人のあさはかさである。
パンもないのがリアリティか。なにしろ、どうにか食べられるバゲットを買いにいくと、クルマで往復1時間以上かかるのである。じぶんで焼けば美味ではなくとも納得はできるけれど、忙しくてとてもそんな時間がとれない。で、お気にいりのアンデスレッドである。もうすぐジャガイモの植えつけ時期、つまり4月から6月後半まで端境になるわけで、いまのうちなのである。
ウズラというとつい甘いソースをつくりたくなってしまうのだが、こういうシンプルなやりかたもなかなかいいものである。事前にハーブを摘んできちんとマリネしておけばもっとおいしかったはず。
今日は貧乏人のアスパラガスのみ家人の担当、あとはじぶんで調理した。基本的に和食は家人が、なんちゃってイタリア・フランス料理はまきもの屋がつくることになっている。そういう習慣なのである。
野菜類はぜんぶ自家製だから、それなりのものにはなるのだが、慣れてしまうと感動なんかあるわけがない。だいたい、じぶんで作ったものにいちいち感動していたら、気疲れしてしまってたいへんである。とはいえ、ルーコラ・セルヴァチカはやっぱり春が旬である。ちょうどいい風味のつよさで、思わず自画自賛したくなる。3月から6月くらいまでがいい。夏は葉が固くなってしまう。夏場は風味もよりインパクトがでてくるけれど、繊細さがなくなってしまう気がしてならない。もっともこのあたりは好きずきというか、価値観というか、あるいは摘みたてか、時間の経ったものかといったことも関係するからいちがいにはいえない。
- 注1) 野菜も買ったとして計算してみると、おひとりさま1,350円くらいになった。野菜を食べすぎである。一般の個人が買う値段で考えたから、業務用卸であればもっと安くはなると思うが…




