台風直撃中

台風18号はどうやらこのあたりを直撃するようで、かなり強い風もでてきました。そういう予報がでておりましたので、ある程度覚悟はしておりまして、9日納品の産直のオーダーは1日早くさせていただいたりということはしておりました。じっさい、台風の進路にあたるだろうほとんどの農家は前日獲りで、昨日のうちに出荷作業をおわらせていると思います。

ただ、市場出荷分はまだぜーんぜん何もしていないんですよ。暴風雨のなか無理して畑に出て事故にあったらかないませんので、おさまるまで自宅待機とさせていただきます。

台風にしろ、長雨にしろ、豪雨にしろ、野菜が蒙る被害というのは、その時だけじゃなくて、けっこう後をひくものです。モノによっては3ヶ月以上後まで影響します。天気というか自然にはかないません。振りまわされっぱなしです。それなのに、「長期安定出荷しろ」だの「欠品するな」だのと無理難題を押しつけられ、フザケルナ!と言いたくもなりますが、なにしろ生産者はいちばん弱い立場なんで、謙虚に「ベストを尽しますので」としか申しあげられません。

まぁ、ブレット(ビエトラ)やグリークバジルが1日や2日なくたってどなたも困りはしないと思うんですけどね。って言うか、野菜なんて一時的にはまったく食べなくても平気なはずですんで。困るのはまきもの屋のほうでして、欠品すればお客さんは別の品物を手配なさいますから、次回出荷しても買ってもらえなくなってしまいます。生活がかかっておりますから、なんとかしなきゃいけないんですが…

10月8日12時45分追記

けっこう足の速い台風だったようで、既に中心は通過したみたいだが、ネットで台風情報をみるとモロにこのあたりを通ったようです。雨は止みましたがまだかなりの強風です。

被害状況は数日経ってみないとはっきりしませんが、チーメ・ディ・ラーパはいささかヤバいかもしません。そのほかは「軽」というところでしょうか。ブレット(ビエトラ)やマルチカラード・チャードの葉がもげていたり、ある程度背の高い野菜は倒伏、ビーツなどもいくつかは抜けかかっていたりします…。でも、グリークバジルなんかはまったく問題ないようですし、ぜんたいとしては関係各位にご迷惑をおかけするほどのことはないと思います。

«STAT ROSA PRISTINA NOMINE, NOMINA NUDA TENEMVS»

ヘンなタイトルで申しわけありません。このBLOGをお読みのほとんどの方には「なんじゃこりゃ?」でしょう。ただ、わかる方には「あー、なんだ、『薔薇の名前』か」と思っていただけるんじゃないかと。流行りましたよねぇ。さらにおわかりいただける方ですと「最後の綴りが間違ってるじゃん」と。で、ラテン語をご存知の方ですと、「わざわざ古い綴りで書かんでも…」と。

何のハナシかと申しますと「名前」が今日のお題です。商売上の立場というか、いろいろございまして、このところ店名とか料理名のイタリア語、フランス語はどんなものであっても基本、スルーさせていただくことにしております。まぁ、文法というか言語として間違いのひどいものについては、個人的にはそういうお店に客としてお伺いしない、というだけのことです。

で、このエントリのタイトルなんですが、よくあるイタリア語、フランス語の店名も似たような構造にあるんじゃないか、そういうことについての考察をしてみたいわけです。

レストランのお客さんがイタリア語、フランス語をおわかりになる比率というのはそんなに高くはないでしょうから、やっぱり「イミフ」なはずです。でも、お店のオーナーさんなり経営母体の責任者さんといった方が、想いを込めてつけられているわけです。

ですから、「当店の店名はこういう意味なんですよ」と機会あるごとにお客様にご説明する。「物語性の付与」という点でなかなか有効な戦略になるわけです。料理、サーヴィス、内装、調度がおなじであれば、なんらかの「物語」があったほうが経営的にいいにきまっています。

ただ、これは諸刃の剣みたいなところがありまして、「わからない」お客様にはいいんですが、「わかる」お客様には逆効果だったりするんですよね。とくに「名前」が言語としておかしかったり、「物語」が陳腐だったりすると。まぁ、みなさん大人ですから、いちいちツッコミを入れたりなんかはしないはずです。それに、個人店の場合は、店名なんてのは思いきって業態変更でもしないかぎりそうそうは変えられません。

あとですね、けっこうな数のお客さんが、そういった「物語」なんてものについて「んなこたぁどーでもいいんだよ」みたいに感じられるという可能性もありますよね。そうなると、説明ぬきで覚えてもらえて、嫌悪感を抱かせない、かつ言語として「正しい」名前というのがいちばんのぞましいわけです。

いや、日本なんだから日本語がいちばんいいんじゃないかと個人的には思うんですけどね。その辺は皆さんいろいろお考えがおありでしょうから。

うーん、やっぱり奥歯にモノの挟まったような書きかたしかできませんな。そりゃ、今後、なにかご縁があるかもしれないんですから、これからお店をオープンなさる方々におかれては、くれぐれも「恥ずかしくない」店名をおつけくださいな。名詞と形容詞の性数一致はとくにお気をつけください。それから、前置詞+名詞も要注意です。"chez"、"da"なんかはあんまり間違えることがないと思いますが、前置詞"à"(au, auxも)、イタリア語ですと"a"(al, alla, etc...)あたりはかなり使いかたがむずかしいと思います。とくに熟語表現ですと、前置詞+名詞が「名詞の補語」になるものでないと珍妙です。この文言がおわかりにならないようでしたら避けたほうが無難でしょう。

たとえ日本語でも「まきもの屋」みたいな珍妙で意味不明の屋号のヤツに言われたかぁないと思われてもしょうがありませんな。いえ、上に書いたことはあくまでも「考察」なんで、ご勘弁ください。

有機ぢゃないよ、特別栽培でもないよ

この話題は何度もBLOGで書いたので、まきもの屋当人としては食傷気味なんだが、やっぱり折にふれて書いたほうがいいんでしょうな。

むずかしく言えばキリがないんだけど、ようするに、日本という国においては、「農薬取締法」というのがあって、もうひとつ「肥料取締法」「地力増進法」という法律もありまして、そういうのはきちんと守っております。野菜の使い手、食べ手のみなさんがいちばん気になさる農薬ですが、農薬取締法にもとづいて「登録」という制度がありまして、○○という農薬はこの野菜には△回、収穫×日前までつかっていいですよ、なんてことがこと細かに規定されております。

ここまでが農林水産省の管轄。商品としての食べ物については厚生労働省の管轄で、「食品残留基準」というのがやっぱりこと細かく定められておりまして、○○という農薬は△△という野菜では××ppmまで残留していてもOKなんていうリストになっております。いわゆるポジティブリストというやつです。

後者については、現実的には前者つまり農薬取締法をきちんと守っていれば理屈のうえではまるっきり意識する必要がありません。ひっくりかえして言うと、農薬の袋とかビンにはすっごく小さい字でいろいろと注意書きと「登録」の表が印刷されているんで、それをしっかり読んで、用法、用量をただしくつかえばいいわけなんです。

ここまではわかりやすいですよね。ところが、「有機JAS」とか「特別栽培」なんて別の基準がございまして、これが問題をやっかいにしてくれちゃうんです。ダブルスタンダードなんて言いかたがありますが、これにかんしちゃトリプルスタンダードです。農薬の使用にかんしては、農薬取締法→特別栽培→有機JASの順で「大ざっぱに」いうと少なくなるというか、制限がきびしくなりますが、生産者サイドの視点でも、理屈から言ってもいろいろと問題があるわけでして、「事件は現場で起きているんだ!」と言いたくもなりますね。

ほんとうにかんたんに言って、まきもの屋の野菜というのは、「有機」でもなければ「特別栽培」でもありません。どちらの表示も不可能ではないけれど、その表示をするためのコストが大きすぎるという現実がありまして、いまのところ興味がございません。じゃあ何なの?って、フツーの野菜なんです。ミニ・ポワローはミニ・ポワローであって、「有機ミニ・ポワロー」でも「特別栽培ミニ・ポワロー」でもありません。それで充分だと考えております。

だって、はっきり申しあげて、まきもの屋のミニ・ポワローと同等のものを栽培できる生産者って国内にどれだけいらっしゃるんでしょうか? じっさいのところ、栽培方法は「ヒ ミ ツ」です。ただ、農薬の使用にかんしては、農薬取締法を遵守していることだけは確かです。規定をはるかに下回る使用なのも事実ですが、いちいちそんなこと申しあげる必要がないくらい、自信作なんです。

そりゃ、「栽培履歴」を必要でしたら、情報開示はしなければなりません。よろこんで情報開示させていただきます。ただ、それにもコストはかかるわけですので、相応の追加料金はいただくことにしています。また、その情報じたいはbrutなものですから、○月×日堆肥1500kg(N18kg,P21kg,K15kg)散布、△日定植、××日防除(イミダクロプリド、10000 倍、150ℓ/10a、×△日フルベンジアミド2000倍100ℓ/10a)…なんてのを見て、どれだけの方が理解してくださるんでしょうか?…。無理ですよね。

で、ダブル、トリプルスタンダードの「有機」「特別栽培」の出番なんですが、こういう制度って、いわゆる「一般野菜」を念頭においたものですから(農薬取締法の規定もそうなんですけどね)、まきもの屋がやっているようなマイナーな野菜だとかならずしもあてはまらないんです。もちろん「解釈」の問題でクリアできるのもありまして、そういうのは農水省がリストアップしてくれているんですが、ぜんぶじゃないんですよ。

つまり、マイナー品目については「有機」「特別栽培」っていう表示は不可能じゃないけど、現実にはとっても大変なことで、そんなことをするビジネス上のメリットなんてとてもじゃないけど見いだせないんです。だって、いまの時期(9月下旬〜10月)にミニ・ビーツ(キオッジャ)を出荷できる農家が日本にどれだけいると思いますか? デトロイトのミニ・ビーツじゃないですよ。キオッジャだとほんとうに数えるほどです。商売としてはそれで充分に成りたつんですから、法をまもってさえいれば、その屋上屋を架したような「有機」「特別栽培」なんていらんのです。

まきもの屋がめざすのは「高品質のおいしい、ホンモノの西洋野菜」です。それで充分じゃないですか。たとえ実態として有機にちかかろうが、農薬の使用頻度や種類が少なかろうが、そんなこといちいち大声で喧伝するつもりはありません。法律まもってるだけなんですから。

いやぁ、もぅ、面倒ですから、「有機」とか「特別栽培」とか「無農薬」なんておっしゃる方は、ほかの農家さんをさがしてください。まきもの屋の野菜は「有機」でも「特別栽培」でも「無農薬」でもございません。この話題、食傷気味どころか苦痛なんです。

ちなみに、築地の卸売場では、まきもの屋の野菜は「有機こだわり農産物コーナー」通称「こだわりコーナー」での扱いとなっておりますが、「有機」じゃなくて「こだわり」に力点があるとお考えくださいな。三浦の「ピエトロ」とか茨城の「ホルン」、宮城の「プンタ」なんかもそちらの扱いですが、みなさんがかならずしも有機JASの認証をとっておられないと記憶しております。「特栽」の表示はいろいろ微妙なところがあるんで言及をひかえさせていただきますが。

ブランシールしただけの「はねだし」野菜と牛頬肉の赤ワイン煮

ミニ・ポワロー、アリコ・ブール、チーメ・ディ・ラーパ。どれもマヨネーズと相性がいいんだけど、その誘惑(!?)をふりきって、あえて牛頬肉の赤ワイン煮にそのままあわせてみる。この料理のまえにグラーナ・パダーノのリゾットをつくったから、こんなのでも「おうちイタリアン」と言ってもいいかもしれないんだけど、イタリア料理っぽくするんなら、つけあわせは別皿のほうがいいでしょうな。

いまどきの日本のイタリア料理だと「つけあわせ」は一緒盛りがふつうだとは思うんだけど、トラットリアなんかでセコンド・ピアットをたのむときに、一緒に「コントルノ」-- サイドディッシュなんて訳す場合もあるみたいだが -- を注文するのがむかしながらのスタイルのようですね。いまはどうか知らないけど。

さて、この「コントルノ」"contorno"というコトバ、いうまでもなく"contornare"(コントルナーレ=周りを囲む)という動詞から派生したものですよね。つまり、メインの料理の周りを囲むものなんですよね、コトバのもともとの意味としては。だから、写真のミニ・ポワローみたいに料理の周りを囲んでいるのが正しいわけです(笑。

フランス料理だとつけあわせは「ガルニチュール」"garniture"といいますね。これは動詞"garnir"(ガルニール=添える)の派生語です。こちらは囲んだりはしません。昔の料理の図や写真をみると、たとえば鱒の周りをぐるりとジャガイモが囲んでいたりしますが、コトバとしてはやっぱり「添えもの」なんですね。

フランス語で「Bを添えたA」というのは"A garni(e) de B"となります。類似表現で"A accompagné(e) de B"というのもあります。AとBをまちがえるとちょっとはずかしいかも知れませんね。いずれにしても、この表現いまどき風じゃないというか、けっこう古くさい感じなので、料理名ではあんまり見かけませんね。

産直のセットの呼称を変更してみる?

10月から産直の野菜セットの出荷日を月曜〜金曜までのお好きな曜日でお選びいただけるよう調整中です。調整といっても、ようするに当方の作業体系(と呼べるほどのモンじゃありませんが)、仕事のすすめかたの見直しが主でして。いろいろ頭のなかでシミュレーションしております。

レストラン様むけ「おまかせ西洋野菜セット」のお取引先様みなさんのご意向をお伺いしまして、スポットの個人様むけセットの出荷日についても同様に、ご希望があれば月曜〜金曜のなかからご指定いただける見通しとなりました。

で、こうなるとセットの呼びかたを変えたほうがスッキリするんじゃないか、という気がしてまいりまして。ようするにお入れする野菜は基本的におんなじで数量がちがうだけなんですから、ぜーんぶ「おまかせ西洋野菜セット」なわけです。

  • おまかせ西洋野菜セット(定期便) …シーズン契約
  • おまかせ西洋野菜セット(スタンダード) …スポット。サイトのオーダーフォームからご注文
  • おまかせ西洋野菜セット(ミニ) …スポット。サイトのオーダーフォームからご注文

こんな感じでいかがでしょう?

発送先も全国(離島をのぞく)ということにしちゃいます。ただし、北海道と九州は 翌々日のお届け、そのほかの本州、四国についても地域によっては翌日の14時以降のお届けとなります。翌々日のお届けの場合には、季節にかかわらず「クール便」の利用となります。運賃も実費を申し受けますので、遠隔地ほどお高くなってしまいますが、その旨ご了承ください。

野菜の長距離輸送にはつねにリスクがともないます。群馬から東京までの輸送だってトラブルが起きたことがあります。そうした点をよくご理解いただいたうえで、オーダーくださいますようお願いいたします。

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